お庭計画において大切なポイントは、安心・安全です。
これらのポイントは、設計・規格においてとても大切な基礎となります。
例えば、見栄えだけを意識して外構(エクステリア)を施工しても、盗難や空き巣の被害にあってしまったり、家族が転落やケガをしてしまったりしては本末転倒です。
盗難を意識することであれば、シャッター付きのガレージを設置して泥棒からバイクやあなたの大切なものを保管することで安心です。
転落やケガを考慮すると、転落防止のフェンスの完備や不要な段差をなくすことなどが挙げられます。
そこで、本記事では実際にガレージ(カーポート付き)を組み立てた事例を紹介していきます。
もくじ
1.お問い合わせからご契約まで
この度M様より、「中古住宅を購入したが、バイクや趣味の物をしまうガレージが欲しい」というお問い合わせを頂きました。
そこで、「淀川製鋼所のラヴィージュⅢ」という商品をご提案させていただきました。
上記のような、淀川製鋼所(ヨドコウ)の人気のシリーズの商品です。
これは、シャッター付きガレージの隣にオープンスペース(カーポート)を設けたり、シャッターガレージのみの設置ができたりサイズも様々でご提案しやすい製品となっています。
これらを取り入れ、M様に図面(パース図)とお見積りをご提示させていただきました。
ご提案に満足いただきオプションを打ち合わの後、追加させていただきご契約となりました。
ガレージですので、オプションが豊富です。
例えば、引き戸を壁につけたり換気窓を設けたり、さらには電動シャッターからコンセントに至るまで数多くの項目があります。
ガレージスペースになりますので、先に計画しておいた方がベストです。
2.施工
着手前は、上記写真のように、ただの空き地となっています。
これからここを、M様のガレージへと変えていきます。
大きなポイントとしては、建物ギリギリまでガレージにしたいとの要望でしたので、家側に排水管等がどれほど入っているかです。
水道管等の障害物があると、ガレージの柱を立てることができなくなってしまうからです。
事前調査で、排水桝がある箇所については下調べしていましたので、実際に掘ってみて他の障害物が出ないことを祈るしかありません。
2-1.鋤取り・砕石敷き
まずは、土を削り取り土間コンクリートの下地を作っていきます。
土間コンクリートの厚みは10cm、砕石の厚みは5cmですので合計15cmの土を仕上がりの高さより下げます。
詳しくは、こちらの記事「駐車場の土間コンクリート舗装の厚さと砕石の厚みは15cm必要」をご覧ください。
その後、砕石(上記写真のグレーの砂利)を敷きならしていき、転圧機(上記写真左下)にて締め固めていきます。
これにより、コンクリートやガレージが乗っても下がらないような地盤が出来上がります。
ガレージの柱が入る穴は、このときに掘っておきます。
2-2.ガレージ基礎
次に、ガレージの基礎を作っていきます。
上記写真のように、12cmのコンクリートブロックを図面の通りに配置していきます。
写真中央に見える管は、ガレージ内部に電気を通すための管となります。
これの中に電気の配線を入れて建屋内に照明器具やコンセントを設置することができるようになるのです。
ガレージ内にコンセントと照明を取り付けるための作業となります。
ブロック下のセメントにワイヤーメッシュを絡めて、土間コンクリートと基礎ブロックが一体化するように施工してあります。
このようにすることで、強度を強くすることができるのです。
2-3.ガレージ内土間コンクリート打設
基礎ブロックが仕上がった段階で、土間コンクリートを流していきます。
上記写真は、仕上げ作業が終わった段階のものとなります。
緑のテープを貼っている箇所はレンガで、区画するためとひび割れ防止の効果があります。
詳しくは、土間コンクリートのひび割れ防止の伸縮目地の間隔や材料を紹介をご覧ください。
このようにして、強固なガレージ基礎が完成します。
2-4.ガレージ組み立て
最後に、ガレージを説明書通りに組み立てて、器具付けをして完成となります。
M様のプライバシーの保護のため、中の写真は掲載できませんが、以下のようなオプションを取り付けました。
- シャッター外からも出入りのできるように「引き戸」
- 空気がこもってしまうため「換気窓」
- 雨水を側溝に直接流したいので「雨どい」「側溝への接続」
- 趣味の道具をかけるための「フック」
- 夜でも使用できるように「蛍光灯」
- 屋根下で軽作業できるように「コンセント」
以上のように、お客様のニーズに合わせたガレージを作成させていただきました。
3.まとめ
ここまでの作業を経て、ガレージを無事に作成することができました。
ガレージだけでなくカーポートも併設されているので、雨天時でも安心です。
また、趣味のものだけでなく自転車やバイクなどを入れることで、盗難防止にも大きく役立ちます。
昨今では、高級車の盗難やバイクの盗難が後を絶たない状況ですので、購入を検討されている方は、ぜひガレージの整備を考えてみましょう。
M様、この度は工事のご依頼をいただきまして本当にありがとうございました。
これからも末永いお付き合いをお願いいたします。