このページでは、静岡県静岡市清水区で行ったT様邸の外構工事(エクステリア工事)をご紹介します。
T様のコンセプトは「外構専門業者(エクステリア業者)と一緒に作るお庭」でした。
そこで、「専門的な工事はMKプランニングが行い、一般の方でもできる作業をT様が行う」ことになりました。このとき、「素人が作業すると上手くいかないのでは?」と考える方は多いです。しかし、芝を土に載せるだけの作業や細い溝に砂利を入れるだけであれば素人でも施工できます。
これにより、工事金額の減額をしつつ、お客様自身が作る庭造りに参加することができました。
それでは、T様邸外構工事の流れをご紹介します。
もくじ
現地調査の実地
T様の場合、お庭全体を作り上げるトータルコーディネートを希望されていました。
小規模工事のように、写真だけでは正確なお見積りや設計が難しいため、T様立ち合いの下、現地調査をさせていただきました。
現場へ伺わせていただいたときは、まだ建物の工事が終わっていませんでした。そのため、作業をしている職人さんの邪魔にならないように測量をしました。
確認する内容は、建物周りと、道路の高低差を確認したり、家と道路までの距離を測ったりします。これらの情報が無ければ、正しい設計ができないからです。
また、隣のお宅との境界線も注意します。この確認を怠ると隣のお宅とのトラブルに発展する恐れがあるからです。そのため、住宅の図面を確認しながら慎重に行います。
ヒアリングの実地
現地調査で行うのは、測量だけではありません。お客様の要望をヒアリングして、提案と説明をしながらおおまかなプランを構成します。現地を見ながら話ができたので、イメージを膨らませながらプランを練ることができました。
また、T様はエクステリア工事のことを熱心に勉強していたため、プラン構築に時間はかかりませんでした。理想とするデザインや使用する材料などは、インターネットで紹介されている外構や近所のお宅を見てある程度決まっていたからです。
それをもとに何度も連絡を取り合い、プランを構成していきました。
プランやお見積りの提出
現地調査のデータやヒアリングの内容を確認しながらお見積りや下絵を作成します。T様邸のプランやお見積書は1週間ほどで書き終わったので、それを持ってすぐにお宅へ訪問させていただきました。
このとき、T様に下絵とお見積書をお渡しした際、それをもとにT様の意見・ご要望を聞かせていただきました。プランが完成することで、それまではイメージだけで想像していたことが具現化されるため、改善点が見えてくるからです。そのため、MKプランニングではすべてのお客様に対して、弊社が提案した内容にプラスしてお客様の要望を取り入れるように努めています。
例えば、T様のお宅の場合、高低差90㎝の土を留める壁と階段の工事、さらには隣の家との境目に作るブロック工事は弊社が提案しなければお客様にとって必要性がわかりません。土地の形状や高さ、道路との取り合いなど理由は様々ですが、必ずプランの中にこれらを取り入れます。
一方、お客様の要望となる部分は、そこで使用する材料やデザインです。今回の場合も、弊社の提案とT様の希望を一つにまとめ上げて、納得がいくまでプランを練り直しました。
その後、T様に満足していただけるプランが完成したので、契約していただくことができました。
ご成約・着工
いよいよ工事の着手です。
T様邸では高いブロック壁を施工するため、まずはブロック壁の基礎工事から施工し始めました。
上写真は、土を掘った時の写真です。このとき、ブロック壁が倒れることがないように、高さより40㎝ほど深く掘り下げました。傾くことが無いように、根入れ(土の中に入る部分)を確保するためです。このときに発生した不要な土は、搬出・処分して作業の邪魔にならないようにしました。
ブロック基礎・ブロック積み
次に、掘った場所に、基礎砂利を敷き詰め転圧(てんあつ:力を加えて固く締め固めること)をします。土の上に直接ブロックを積んでしまうと、沈下したり傾いたりしてしまう恐れがあるからです。
そのため、土の上にいきなりブロックを土とブロック壁の間に平らで硬い層を作ります。これにより、構造物の強度が上がるだけでなく、仕事もスムーズに行えるようになります。
次に、鉄筋を組み上げ基礎コンクリートを流し込みます。この作業により、ブロックと基礎コンクリートを一体化させることができます。また同士を強固にさせることができます。この時にブロックの位置が決まってしまうので、T様に現地にてご確認していただきました。土に見えなくなってしまう部分でもっても、設計通りに施工していることを認識してもらうためです。
T様の確認が取れた後は、ブロックを積み上げていきます。
アプローチ・階段の施工
ブロックが積み終わった後、階段とアプローチの作成に取り掛かります。
ブロックの基礎を作成するときと同じように、階段とアプローチの位置をT様に現地にて確認してもらいました。奥様がアプローチの曲線に非常にこだわりを持っており現地にて下書きしてもらう必要があったためです。その後、下書きをなぞるようにレンガを並べコンクリートを流し込みます。
また、上の写真のアプローチに埋まっている黄色の石は、T様がホームセンターで買って来たものです。これが良いアクセントになりました。ちなみに、「ホームセンターで買って来たものだと質が落ちるのでは?」と思われている方も多くいらっしゃいますが、正しい施工をすれば問題ありません。
駐車場の作成
最後に、駐車場の施工です。
駐車場のコンクリートに必要なのは強度です。このとき、単純に土の上にコンクリートを流せばいいのではありません。まず駐車場の高さにそって土を削り取り、基礎砕石を敷き詰めよく踏み固めます。そしてその上に「ワイヤーメッシュ」という強度増加・ひび割れ防止の金網を敷き詰めます。コンクリートの中にワイヤーメッシュが入ることで、強度や耐久性が向上します。
このとき、コンクリートの間に化粧砂利を敷くための溝を作るために、型枠(かたわく:コンクリートが設計通りの形になるようにするための枠)を組みます。ここまでの工程を終えた後に、はじめてコンクリートを流し込みます。
また、駐車場に小さい花壇スペースを設けました。駐車場には、車のタイヤが通らないスペースが必ずあります。その場所を緑化することにより駐車場の見映えは大きく変わります。
仕上げ工事
コンクリートが乾いたのを確認した後、型枠を外しました。仕上げとして、階段袖に乱形タイル貼りのスロープを設け、フェンスを設置して私たちの工事が完了しました。
あとはT様にバトンタッチしてお庭、駐車場の溝の砂利入れ、花壇の植栽などをT様が施工して素敵なお庭が完成しました。
このようにしてT様邸外構工事は、無事に完成・引き渡しをすることができました。
もちろん、T様にも大変満足していただくことができました。
T様邸外構工事のコンセプト「外構業者と一緒に作るエクステリア」を常に意識し、お客様と連絡を取り合いお互いが満足できるように心掛けたのが良い結果となりました。
T様のように「どのような外構(エクステリア)にしたいのか」「予算はいくらか」ということをMKプランニングにお伝えいただくことで良い提案を受けやすくなります。
今回の外構工事を通して、専門家である私たちの提案を押し付けるのではなく、お客様が満足するプランを作成することが大切という当たり前のことを改めて勉強致しました。
T様、本当にご契約ありがとうございました。これからも一生のお付き合いができるように全力でサポートさせていただきます。