外構工事のフェンスの相場の求め方:見積り方法を公開

住宅を新築する際、境界線や道路、さらには段差のある場所にはフェンスを設置します。

これは、敷地の境界を明示するためであったり、人が転倒や墜落するのを防いだりするためです。さらには、目隠しフェンスと呼ばれるフェンスには、プライバシーの保護や防風の効果も挙げられます。

そこで、設置する計画を立てますが、費用が心配となります。

多種多様なフェンスを選び、数多くの業者から優良業者に依頼するためには、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。

本記事では、フェンス工事を行う際の見積り方法や相場を紹介しつつ、前述のポイントについて解説します。

もくじ

1.業者による見積り方法の違い

上記図のように、見積り依頼する業者によって、そもそもの見積り段階が異なります。

例えば、実際に作業をする業者の場合は、施工価格そのままでお客様にお見積書を提出します。一方、工務店やハウスメーカーの場合は、中間マージン料を施工業者の見積りに2~3割程度上乗せして工事価格をあなたに提示するのです。

つまり、できるだけ直施工(ちょくせこう:実際に作業すること)の会社を探し出した方が、金額面では安心であると言えます。

見積りに関しては、以下の記事も参考にしてみてください。

・ 外構工事を依頼する業者の選び方:相見積もりの重要性

・ 外構工事はハウスメーカーに依頼してはいけない:中間マージン

2.フェンス基礎の金額

フェンスを施工する際には、柱を建てるための基礎が必要です。

それは、上記写真のような化粧ブロックであったりコンクリートであったり様々なものが状況に応じて使用されます。

簡易的なフェンスであれば、独立基礎と呼ばれる簡素な物やブロックで十分な強度を有すことができます。しかし、高さのある目隠しフェンスの場合、風圧を強く受けるため強固な基礎を必要とします。

従って、フェンスの設置を考える際は、フェンスの金額だけでなく基礎の費用も考えなくてはならないのです。

この項では、大まかに3種類に分けて、フェンス基礎の金額を紹介します。

2-1.ブロック基礎

住宅で使用されるフェンス基礎で、最もポピュラーなものがコンクリートブロックです。

なぜなら、デザイン性が豊かで様々な商品があり、施工性も良いため比較的安価で見栄えがいいからです。

単価は1丁(高さ20cm横40cm)当たり600~1,200円程度で積み上げることができます。ただし、土を掘ったりブロックを積むための基礎を作るため、総額で1mあたり5,000~7,000円程度の費用で考えましょう。

ただし、現地の条件や工事の大小等により金額に変動があることをご了承ください。

2-2.独立基礎

独立基礎とは、上記写真のようなフェンス柱を埋め込むための筒状のコンクリート製品のことを指します。

これは、フェンスの柱の位置のみに設置するため非常にリーズナブルで施工できるのです。

ただし、見栄えや強度に劣るため人目につかない場所や簡素なフェンスを設置したい箇所に使用します。

金額は1か所につき2,000~3,500円程度で数量や大きさにより変動します。また、フェンスの柱はおおよそ2mにつき1か所です。

2-3.コンクリート基礎

コンクリート基礎とは、鉄筋コンクリート製の壁のこと指します。

これは、高さのある目隠しフェンス基礎として使用したり、土留めと兼用したりする際に施工するのです。高強度の壁となるため費用は高額ですが、基礎としては最も強いです。

金額は、高さにより異なりますが1m程度のものであれば、長さ1m当たり15,000~25,000円位です。

3.種類ごとに異なるフェンスの金額

フェンスと一言にいっても多種多様なものがあり、すべて紹介することは到底できません。なぜなら、素材が木であったり鉄であったり、さらにはアルミの製品があるからです。また、形状も様々で、メーカーにより多くの製品が販売されています。

それでは、どのようにフェンスを選ぶのでしょうか。

例えば、人通りの多い道路に面している場合、プライバシーを保護しつつ美観を保ちたいため、おしゃれな「目隠しフェンス」を要します。逆に、人気のない空き地側の境界線は、境界を明示したり人の侵入を禁止したりするのみであるため、安価な「メッシュフェンス」で十分効果を発揮できるのです。

このように、フェンスを適材適所に使用して、費用を削りつつおしゃれな外構工事を計画しましょう。

この項では、先ほど紹介した「メッシュフェンス」「目隠しフェンス」、さらには「鋳物(いもの)フェンス」を例に挙げてフェンスの本体及び組み立て費用を解説していきます。

3-1.メッシュフェンス

上記写真のようなメッシュフェンスは、見た目の通りシンプルなデザインであるため他のフェンスに比べて非常に安価です。

前述の通り人目につかない場所で、境界の明示のためであったり人や動物の侵入防止のために使用したりします。

価格は、フェンス本体が2mの製品であり、柱が2mピッチで必要であること考慮して算出すると、1mあたり5,000円~8,000円です。長さや製品により、多少の差異があることをご了承ください。

3-2.目隠しフェンス

目隠しフェンスとは、字のごとく目隠し要素のあるフェンスです。

上記写真の物は、完全目隠しではなくルーバータイプになっている製品となります。これにより、プライバシーを確保しつつ風通しを確保することができるのです。

目隠しフェンスは、主に多く人目につく場所や家の中がオープンになっている箇所を塞ぐように使用されます。

基礎を強固なものにしなくてはならないのはもちろんのこと、フェンス自体の金額も高価ですが見た目が良いです。

目隠しフェンスの費用は、高さや製品により大きく差異がありますが、1mあたり10,000円~20,000円が相場です。

3-3.鋳物(いもの)フェンス

鋳物(いもの:金属を溶かして型に入れて作られた物)のフェンスは、鉄やアルミなどのフェンスに比べて複雑な形状のものがあり、大変おしゃれな製品が多いです。

そのため、玄関まわりであったり人目に良く付く場所に美観重視で使用されたりします。

製品は、大小さまざまで1m当たり10,000円程度の物や、高価な製品の場合50,000円以上することもあります。

気になる商品がある際は、まずお近くの外構専門業者(エクステリア会社)にお問い合わせしてみましょう。

まとめ

ここまでの解説で、フェンス工事の見積りは「基礎工事+フェンス」ということが分かったことでしょう。

これにより、おおまかなフェンス工事のご予算が理解できるようになれば幸いです。

しかしながら、正確な金額を知るには、現地の状況を外構専門業者に伝えたり調査してもらったりしなくては分かりません。それは、基礎工事に伴い残土処分(ざんどしょぶん:不要な土を搬出すること)が必要であったり、邪魔な木やコンクリートなどを壊さなくてはいけなかったりすることがあるからです。

また、工事の大小によっても金額が変動することがあります。

おおよその予算取りをして、外構工事の計画が立った際は、お近くの外構専門業者にお問い合わせしてみましょう。

きっと、あなたの理想のお庭造りのお手伝いをしてくれることと思います。

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