基礎とは、どのような工事においても重要な働きをします。
例えば、カーポートならば柱の埋め込み部であったり、ブロック工事ならば地中に埋まっている箇所であったりなどあまり目立たない箇所のことなので、あまり気にされる方はいらっしゃらないかもしれません。
しかしながら、基礎工事を確実に行わなくては製品が壊れたり、最悪の場合、あなたの大切な人にけがをさせてしまったりする恐れまであるのです。
そこで、ここではウッドデッキ工事にとても重要な束石について解説していきます。
ウッドデッキにおいては、さまざまなシーンで使用されますが、実は人が乗ったり物を置いたりすることがあるため、強度がとても大切なのです。
基礎部は、土間コンクリートであればその上に乗せることができますが、土や砂利の場合束石(つかいし)を呼ばれるコンクリート製の製品を設置しなければなりません。
このとき、一部の粗悪な業者は、セメントで固定せずにただ置くだけの基礎を施工します。
これは、作業や材料を削減して不当に利益を得るためです。
セメントで固定しなくても表面上はウッドデッキを施工することができますが、使用しているうちに振動や荷重が掛かりデッキが沈んだり変形してしまうのです。最悪の場合、人が乗った際に転倒してしまう恐れもあり大変危険です。
このようなことにならないためにも、正しい施工をしなくてはなりません。
また、優良業者においては、ウッドデッキを設置するとその下の雑草が刈れなくなってしまうことを予想して、防草シート等で草の生育を抑制する措置をとります。
これにより、永くあなたのお庭の美観を保つことができるのです。
これらのことを踏まえつつ、本記事では束石について解説していきます。
もくじ
束石とは
ウッドデッキを施工するにあたり今や欠かせないのが基礎工事です。
上記写真が束石と呼ばれるものです。
これは、ウッドデッキの荷重を受けるコンクリート部材のことを指します。
設置の際、束柱(つかばしら:束石の上に設置するウッドデッキの柱のこと)をそのまま地面に置くと上がってくる湿気や雨水で腐ってしまう恐れがあります。
また、しっかりと固定していないと床が沈んだり床鳴りがおきます。
これらを防ぐために、束石を設置して束柱が直接地面に触れないようにしながら固定をもできるようにするのです。
基礎を正確にしなければ、完成後のウッドデッキに支障を満たす原因になりますのでこれはとても大事な作業工程です。
ウッドデッキの基礎構造
それでは、どのように束石を設置すれば良いのでしょうか。
下地がコンクリートの際は扱いませんが、砂利や土の場合は束石の設置箇所を掘り下げ、地面が沈まないように転圧(てんあつ:土を圧力をかけて固くすること)をします。
その後、防草シートを敷いてからモルタル(セメントと砂を混ぜ合わせた物)で全ての束石の高さを合わせながら水平に束石を置きます。
ここで、ただ置くだけだで水平を確認しないと床のがたつきの原因になってしまいます。
しかしながら、先述のような正しい施工をすることで下地が沈む事がなくなって強固な基礎になり、結果ウッドデッキの歪みを抑えることができます。
そのため、セメントでしっかりと固定する作業がとても大切です。
また、ウッドデッキ下はとても狭くメンテナンスしずらい箇所です。
そのため、雑草が生えたい放題になってしまう恐れがあります。
このとき、工事費用が安いだけの悪徳業者に依頼すると防草シートを敷かないです。
新設な業者であれば、長くお使いになってもらうため必ず防草シートを敷いて雑草が生えてくる危険性を和らげます。
上記写真の工事では、防草シートを敷いた上に、化粧砂利を敷いてあります。これは、デッキの下が良く見える場所であったため、機能性と見栄えを考慮してこのような作業をさせていただきました。
束石の設置手順
束石の施工方法は2パターンあり、束石で高さを合わせる方法もありますが、束柱を切断して水平にする手法もあります。
束石自体をを水平に設置する場合、それがウッドデッキの基準になります。
その手順としては、ウッドデッキ全体の高さ、つまり床材の上から束柱の下までの長さを調べます。
その寸法が、サッシの下になる高さに束石を合わせ家側から並べていきます。
それらを基準にすべての束石が平らになるように並べます。
このとき、少しでも高かったり低くなったりしてしまうと、ウッドデッキが反ってしまったり床鳴りの原因となったりしてしまうので注意が必要です。
一方、束柱を切断してウッドデッキを水平にする方法は、束石を規定の位置に配置します。このとき、束石自体はもちろん水平にして合わせます。
その後、束石の高さを計測して必要な分の束柱の長さを切断するのです。
このようにウッドデッキの基礎工事は、主に二つの施工方法に分かれます。
束石と柱の固定方法
ここまで、束石の並べ方を説明しましたが、実はただ束柱を置くだけではなく専用のアングルで固定するのです。
多くのウッドデッキの場合、4.3mmの太さで深さ45mmの穴を束石に空けていきます。
その後に、付属のコンクリートビスでアングルと束石と束柱とを固定するのです。
このとき、一部の悪徳業者は、固定箇所の数を不当に減らしたり固定そのものを怠ったりするので注意が必要です。
優良業者は正しく施工し、束石と束柱をビスでしっかりと固定するため、床鳴りがなく動かない強固なウッドデッキになるのです。
ここまでの内容が束石に関する作業工程になります。
まとめ
本記事では、束石の役割についてご説明しました。
あなたは工事業者に依頼する際、どのような業者に依頼しますか?
やはり、「大手企業」や「見積りが安いだけの業者」を選ぶ方が多いと思われます。
ですが「大手ハウスメーカー」のように大きい会社ですと下請けへと仕事を回しますし、小さい工事は敬遠されがちなのが現状です。
さらに、マージンが多く発生するため金額が高くなってしまいます。
「見積りが安いだけの会社」ですとレパートリーが少なかったり、本記事でも紹介したように本来ほしい数より少なく束石を設置したり、さらにひどい会社では置かない会社までも存在します。
これは、仕事を多く流入させ少しでも利益を得ようとするためです。
このようなことにならないためにも、お近くの優良外構専門業者に相談するようにしましょう。