お庭に砂利を敷くと、様々なメリットがあります。
それは、泥汚れを防ぐことであったり、見栄えを良くすることであったり、さらには防犯のためであったりします。
しかも、コンクリートやタイルを敷くよりはるかに安価で工事が行えます。そのため、家の通路や目立たない場所の床面(とこめん:歩く面のこと)に多く使用されるのです。
このとき、外構業者(エクステリア業者)に工事を依頼することになりますが、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
また、費用はどれくらいかかるのでしょうか。
金額に関しての知識を得ておくと、安いだけの手抜き工事や極端に高い悪徳業者を見抜けるようになります。
本記事では、一般的なグレーの砂利(6号砕石)を敷く際の作業内容やそれに伴う金額を紹介します。
ただし、地域や材料により変動があることをご了承ください。
もくじ
1.作業内容
砂利敷きとは、ただ単に石ころを撒くだけではありません。
水たまりができにくいように下地となる地面を均したり、雑草を生えにくくするための防草シートを敷いたりしなければなりません。
何も施さないままに砂利を敷いてしまった場合、草が生えたい放題出てきてしまったり土と砂利が混ざったりしてしまいます。こうなってしまうと、一度撒いた石ころをすべて取り除かなければ、元のきれいな状態には戻せなくなってしまうのです。
そのための作業を以下に説明していきます。
1-1.草刈り①
まずは、砂利を敷く箇所に生えている雑草を刈ります。
このとき、スギナやセイタカアワダチソウなどの強力な雑草が生えていたり、草の量が多かったりする場合、あらかじめ除草剤を撒いておきます。これにより、雑草が生えてくる量や速度を低下させることができるのです。
草を刈った後は、積み込んで所定の廃棄場所へと運搬して処分します。
1-2.床均し②
次に、床均し(とこならし:地面をきれいに均すこと)を行います。
このとき、仕上がりの高さよりも40mm~50mm程度の砂利の厚み分を下げて施工した方が良いです。特に、排水マスや踏み石などがある場合は丁寧に行うと仕上がりがきれいになります。この作業を丁寧に行う業者は、優良業者と呼べるでしょう。
水たまりができてしまうような凹みや逆に石などによる出っ張りは、このときにきれいに平らにしておきます。
このように床均しを行うことで、均一な厚みの砂利敷きを行うことができるのです。
「芝生や砂利を敷くときの下地作りの秘訣:水勾配や土質を解説」を読むことで、さらに詳しい知識を得ることができます。
1-3.転圧③
平らに均した床面を、より正確に固く締め固めるために機械を用いて転圧(てんあつ:専用機械を用いて土や砂利を締め固めること)します。
これにより、小さな凸凹を無くすことができたり人が歩いた時に沈まないような下地が出来たりするのです。
「1-1」のときに、事前に除草剤を散布しなかった際は、転圧後に粉状の除草剤を撒いておきます。これで、雑草の発生を抑制できるのです。
1-4.防草シート敷き④
次に、上記写真のように、防草シート(ぼうそうしーと:雑草の発生を抑制するシート)を敷いていきます。
これは、砂利を敷く際には欠かせない作業です。
もし、何もせずに砂利を撒いた場合、たちまち雑草が生えてしまうでしょう。さらには、土と砂利とが混ざってしまい見栄えの悪いお庭になってしまう可能性があります。
これらを防ぐためにも必ず防草シートを敷きましょう。
詳しくは、「雑草対策で活躍する除草シート(防草シート)の敷き方4工程」をご覧ください。
1-5.砂利敷き⑤
最後に、砂利を均一な厚みで撒いていきます。
このとき、最適な厚みである40~50mm程度敷き均していきます。これにより、歩きやすいお庭になります。
もし、厚すぎたり薄すぎたりした場合、靴が埋もれてしまったり下地がすぐに露出してしまったりしてしまうのです。そのため、適切な量を敷くようにしましょう。
すべて砂利を撒き終わったら、清掃をしてもう一度きれいに均して工事完了です。
2.施工価格紹介
ここでは、前項の作業内容に基づいて施工価格を紹介します。
最も一般的な30㎡(平米)の面積の工事の金額を記しますが、施工面積が大きくなればなるほど安くなり、逆に小さくなればなるほど割高になることを頭に入れてご覧ください。
作 業 内 容 | 数 量 | 単 価 | 合 計 |
---|---|---|---|
①除草剤散布 | 1式 | 15,000円 | 15,000円 |
①草刈り | 1式 | 6,000円 | 6,000円 |
①草処分費用 | 1式 | 3,000円 | 3,000円 |
②床均し | 30㎡(平米) | 350円 | 10,500円 |
③床面転圧 | 30㎡(平米) | 250円 | 7,500円 |
④防草シート敷き | 30㎡(平米) | 700円 | 21,000円 |
➄6号砂利敷き | 30㎡(平米) | 1,000円 | 30,000円 |
総合計 | 30㎡(平米) | 3,100円 | 93,000円 |
つまり、標準の砂利(グレーの砂利)を敷く工事は1㎡(平米)当たり3,000円程度の費用が発生するということです。
これは、草刈りや防草シートなどの工賃もすべて含めての金額です。ぜひ、参考にしてみてください。
まとめ
本記事で紹介した金額は、ほんの一例ですが、あなたのお庭づくりの参考になるでしょう。
我々専門業者は、ただ単に砂利を撒き散らすだけではありません。前述の通り、様々な工程を経て、美観を長く保つことのできる砂利敷き工事を行うのです。
ここで一つ注意しなくてはいけないことがあります。
それは、金額が高いだけで適切な作業を行わない悪徳業者の存在です。彼らは、言葉巧みに契約して粗悪な仕事をしてお金を徴収します。そのようなことがないように、本記事の作業内容がお見積書に記載してあるか、または作業を行うのかを担当者に確認しましょう。
また、弊社では正しい工事を知っていただくために他にも記事を掲載しております。ぜひ、追読してみてください。