函南町大土肥駐車場工事:高品質を実現する6つの手順を公開

駐車場施工後

住宅を新築した際に、必ず行う外構工事が駐車場の土間コンクリート工事です。

車の停めるスペースをコンクリートなどにすることにより以下のメリットがあります。

  • お庭の駐車スペースを明白にできる
  • 愛車に泥ハネを無くすことができる
  • 周辺道路を汚すことが無くなる
  • 輪留めを併用することにより駐車するのが楽になる

何気なく目にする駐車場ですが、実はこれらの利点があるため行われている工事です。

また、コンクリート工事で必要なポイントは強度です。

コンクリートを使用して行う工事は、土留め(どどめ:土が流れ出ないようにするために設置する壁)や土間コンクリート(どまこんくりーと:コンクリートを平たく流し込んだもの)、さらには地中に基礎として埋め込まれたものなど、強度を要するものには欠かせない材料となっています。

ただ、実際にどのようにしてコンクリートが活かされているのか疑問に思われる方もいるでしょう。

そこでこのページでは、駐車場工事がどのように行われているのかを、函南町で行った駐車場工事を例に紹介していきます。

もくじ

お問い合わせからご契約まで

この度、I様より「新築したお宅のお庭にコンクリート製の駐車スペースが欲しい」とご相談を受けました。

I様からは、お庭のトータルコーディネートを依頼されていたため、現地調査を実施しました。

現地に言ってみると、まだ建築中の状態であったため、足場がかかっていました。

そのため、現場調査する際は、作業中の大工さんの邪魔にならぬよう気を付けながら、採寸(さいすん:寸法を計測すること)しました。このとき、以下のポイントに着目して現地の状況を記録します。

  • 境界線の確認
  • 敷地と住宅の高さの確認
  • 隣接道路の確認
  • 住宅の玄関や窓の位置の確認

これらは、外構の計画をするために必要最低限の事項です。

調査後すぐに、I様邸のエクステリア工事の設計・お見積りをしました。

すると、プランの提出後にI様より「予算内でこのようなプラン・金額ならぜひやっていただきたい」と工事のご依頼・ご契約をいただきました。

握手

工事着手

工事初日、晴天にも恵まれいよいよ着手となります。

まずは、駐車場の高さと位置を設計図通りの位置に施工するために、敷地の至る所にマーキング(構造物や周りの物に、ペンなどで印をつけること)していきました。

この際、ズレや間違いが無いことを注意しながら行いました。

地面の掘り下げ

次に、地面を掘り下げていきます。

土間コンクリートの断面

土間コンクリートは、上記のような構図になっているため、これらの厚みを計算して、仕上がりの高さより掘り下げていきます。

I様邸の場合、敷地内の地面が低い箇所があったため、掘り下げた土をそこに運搬しました。

この作業により、敷地内が平らになるのはもちろん、「残土処分費」も削減することができました。

コンクリートの下地の生成

土を掘る作業が終わった後、砕石(さいせき:石を適度な大きさに砕いたもの)を敷き込みます。これは、大きくても30~40㎜程度の石が混ざりあっている砂利なので、職人は容易にきれいに均すことができます。

また、砂利の敷き込み後は下記の写真の「転圧機(プレート)」と呼ばれる建設機械にて、砕石面を平らに仕上げました。

プレート転圧

この作業により、コンクリートの下地を設計図通りの高さに仕上げていくことができました。

タイル・レンガの施工

次に、コンクリートだけではデザイン性に欠けるため、乗り入れ部分に「乱形タイル(らんけいたいる:形がランダムに割れている形状のタイル)」と「レンガ」をあしらいました。

ワンポイントのみの施工でも、十分に存在感を得ることができます。

もちろん、タイルやレンガにも十分な強度を保たせるために、下地にはワイヤーメッシュ(コンクリートの強度の向上・ひび割れ防止のための鉄製の格子状の製品)の入ったコンクリートを流し込みました。

型枠の設置

さらに、平らになった砕石の上に、型枠(かたわく:コンクリートをせき止めるための枠)を組みます。

I様邸の駐車場は、ただ広くコンクリートにするのではなく、タイヤが乗る範囲のみコンクリートにする設計でした。そのため、仕切りとなる型枠の設置が必要になりました。

実は、このような設計にすることにより以下のようなメリットがあります。

  • 駐車スペースの明示
  • 駐車場の見栄え
  • 工事金額の減額
  • 砂利部分の確保により水はけを向上

などの利点を得ることができます。

その枠の中に、ワイヤーメッシュを並べて結束していきます。

ここまでの作業を経て、ようやく生コンクリートを流し込む支度ができました。

生コンクリートの流し込み

晴天の日を選び、生コン工場に出荷の依頼をして、いよいよ当日を迎えました。

なぜなら生コンクリートは、決められた量のセメント・水・砂利などを混ぜ合わせてできているため、雨天時の施工には不向きだからです。

ミキサー車が現地に着いたのち、すぐに流し込んでいきます。

このとき、あらかじめマーキングしておいた高さに合わせて、平らにしつつ生コンクリートを配っていきます。

もし、これらの作業に長い時間を費やしてしてしまうと、硬化し始めてしまい強度が落ちてしまうため、時間との闘いとなります。

生コンクリートの充填完了後、型枠のヨレの確認をしてもう一度きれいに表面を均します。

数時間経過した後、表面の水分が蒸発したことを確認して、最後の仕上げに入ります。

I様邸の場合、車のスリップ防止のために「刷毛引き仕上げ」と呼ばれる、表面に刷毛目を入れた仕上げ方法を採用しました。

 

また、表面はきれいに刷毛目をつけて、角は欠けにくいように下記の図のような処理をします。コンクリートの角を落とす理由

仕上げ作業

コンクリートの硬化のため、5日間ほど期間を設け、型枠を取り外します。

そして、土になったままの地面は、きれいに均した後、防草シート(ぼうそうしーと:雑草を生えにくくするためのシート)を敷き詰めて、色砂利を配置しました。

また、建物に車がぶつかることを防ぐため、「輪留め」を設置しました。

最後に、すべてきれいに清掃して完成です。

引き渡し

駐車場施工後

引き渡し時に、I様より「きれいで使いやすい駐車場ができた」とお喜びの声をいただきました。

駐車場は、毎日使用する大切な場所です。

そのため、見た目にこだわるのはもちろん、使いやすさを忘れてはいけません。さらに、より長く使用できるものにしなくてはいけません。

そのためには、強度に十分こだわり、デザイン性を豊かにするためのワンポイントのアクセントの費用を惜しんではいけません。

I様、この度は工事のご依頼本当にありがとうございました。これからも末永いお付き合いを願いつつ、住まい環境のサポートをさせていただきます。

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