目隠しフェンスをdiyで行う場合、基礎外構工事はプロに依頼する

弊社(MKプランニング)には、さまざまなお問い合わせが日々あります。

その中でも比較的多い事案が、「新築に住み始めたが掃き出し窓(大きい窓)からの人の視線が気になるのでなんとかしたい」「お隣に人が住み始めて我が家が丸見えなので目隠しをしたい」というものです。

お庭の外構工事(エクステリア工事)を考える際、デザインはもちろんのことプライバシーについても考えなくてはなりません。

ここで、フェンスを建てることを計画しますが、業者に依頼すると1mあたり12,000円~25,000円程度の費用が発生します。例えば、50坪程度のお宅の場合、隣地に面する2通りを施工するとおおよそ40万円もの工事費用となります。これは、新築を購入したばかりの方には大きな負担となってしまいます。

このようなとき、「diy」(でぃーあいわい:自分で工事の材料を調達したり作業したりすること)にて工事を行うことを計画してみるのも一つの手です。

材料費はもちろんのこと、作業の費用も安くなるからです。以下に、DIYのメリット・デメリットを表記します。

上記図のように、安全性や仕上がり、さらには作業にかかる時間を考えると、なかなかdiyにチャレンジすることは難しく多くの方があきらめてしまいます。

そこで弊社では、素人の方の安全性や作業性を向上させるため、基礎部分(主に地面に埋まっている箇所)をエクステリア業者が施工して、簡単な作業や材料の調達をお客様に行っていただく「ハーフdiy」を提案します。例えば、フェンス工事の場合、フェンスを固定するコンクリート部分や柱の設置をプロが行い、フェンスの組み込みや塗装などを素人の方に作業していただきます。

これにより、フェンスの強度は保たれつつ大幅に工事金額を減額することができるのです。

本記事では、実際に「ハーフDIY」にて目隠しフェンスを作成した「東京都八王子市とやまみーや様邸目隠しフェンス工事」を紹介します。

もくじ

1.お問い合わせ・デザイン計画

この度、「家の庭から隣のお宅が丸見えで落ち着かない」「目隠しできるオシャレなフェンスか壁がほしい」というお問い合わせをいただきました。

さっそく現地調査へと伺うと、お庭だけでなく部屋の中までも見えてしまうような環境になっていました。これでは、お庭で一息つきたくても、視線を感じて安らぐことはできません。

また、強風の際には、遮るものが何もないので直接住居やお庭に吹き込むような構図になっています。そのため、植栽の葉や飾ってある小物が飛ばされたり、台風のときに窓や外壁に飛んできたものが当たったりしてしまいます。このようなとき、壁やフェンスを設置することにより、これらを防いだり軽減することができるのです。

現地の様子が分かったところで、どのようなものを作成していくかを決めていきます。

現場の様子や予算に合わせて素材や工法を考え、とやま様のご希望のデザインとすり合わせていきました。最終的に、シャビーなフェンスを熱望されたので、木製のフェンスで木目を活かした塗装仕上げの目隠し壁を作成することになりました。

完成図ができあがったところで、弊社と素人の方(とやま様)が行う作業を分担します。

上記図のようにフェンスの基礎は、重たくてしっかりと固定されたものでなくてはなりません。もし、強風により柱が倒れてしまったら目隠しどころではなく近隣に迷惑をかけてしまったり、最悪の場合人を傷つけてしまったりするのです。

つまり、基礎部分は構造や重量を熟知した人でなければ施工してはいけないのです。

そこで、弊社が構造関係(基礎や柱)を主に作業して、デザイン関係(塗装や小物取り付け)をとやま様に行っていただくハーフDIY計画をしました。素材や塗料の種類、さらには日時など細かな打合せをして計画完了です。

2.作業工程

いよいよ作業の開始です。

まずは、材料を決められた寸法に切り、塗装をします。3寸角(90㎜×90㎜の柱材)の柱をフェンスの高さ+基礎に埋め込む長さを足した寸法分切ります。このとき、材料は後で切ることはできますがつなぎ合わせることはできないので若干長めにしておきます。

次に、弊社が基礎に取り掛かっている間に、素人の方に塗装をしていただきました。

上記写真のように、塗料を塗る作業は女性の方でも行えます。これにより、塗装料金は材料のみの金額で済むのです。

さらには、工事の際に自分で作業を行うことにより、その後のメンテナンスを残った材料で塗ったり、さらにはイメチェンしたりすることもできるので良い経験にもなるはずです。

塗装工事が終わったら、強固に柱をモルタル(セメントと砂、水を適量混ぜたもの)で固めます。

上記写真は、柱を建て終わった写真です。

基礎部分は、幅35cm角の高さ30cmのコンクリート枡を使用しました。これに、柱材を挿入して周りをモルタルで充填します。また、上記写真のように強固なブロックの壁に挟まれた場所であったため、ブロックと基礎部分が密着するようにモルタルを詰めました。これにより、ブロックの強度をそのまま柱基礎に生かすことができるのです。

この状態では、セメントが硬化していないため、フェンスの板を柱に取り付けることができないので、この日の作業は完了です。

後日、フェンスの柱が硬化したところで板を打ち付けていきます。

このとき、上記写真のようにビス(板を取り付けるためのネジ)の間隔も模様になるため、等間隔で打ち付けます。そして、使用するビスは板の厚みの3倍程度の長さのものを使います。これは、フェンスの板をしっかりと柱に打ち付けるためであり、短すぎると抜けたり折れたりする危険性があるため正しい長さ、太さの物を選定しましょう。

すべての板が張り終わった後、最後に端材(はざい:あまりの材料のこと)を使用して窓枠をつけ、小物を取り付けて完成です。

この窓は、デザイン性も抜群ですが、風をここから少量でも通すことにより、フェンスにかかる力を減少させることができるため、板を長持ちさせる働きもします。さらに、上記写真のように板を張る際にも板同士に若干の隙間を設けてあり、同じ効果を発揮します。

ここまでの作業を経て完成です。

まとめ

このような工程を経て、業者と素人の方とで作業を行うことにより、たったの2日間で品質を保ちつつ素敵なフェンスを作成することができました。

金額的にも、塗装・板の張り手間を考えると3割程度もの費用を抑えることができたのです。

もし、素人の方だけで作業を行った場合、期間はおろか計画通りの物は出来上がらなかったことでしょう。さらには、完成しても倒壊の恐れがあるものになってしまったはずです。

このようなリスクを避け、ご自分でデザインした木製フェンスの出来栄えを見て、とやまみーや様は大変満足していました。弊社もお客様に満足していただき、大変喜ばしく思います。

あなたも、「フェンスを自分で作ってみたいが、最後までできるか不安」、「フェンスがほしいけれど、予算がきびしい」などといったお悩みを抱えている際は、お近くの外構専門業者に一度相談してみましょう。

とやま様、この度は工事のご依頼をいただき本当にありがとうございました。これからも、お庭を通じてとやま様の住環境に携われたら幸いです。

この工事は、「女性でもできるオシャレな目隠しフェンス工事:ハーフDIY」でも紹介しています。

また、女性の方とハーフDIYを行った、「浜松市の水たまり対策(側溝設置)・ハーフDIYの芝生工事の事例」もご覧ください。

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