DIYでガーデニングを楽しめる花壇をレンガで簡単に作る

もくじ

緑ある住宅街

「庭に花壇を設置したい」と考えたとき、ほとんどの方は外構専門業者(エクステリア業者)に依頼します。「素人では作ることができない」と思い込んでいるからです。

しかし、小規模な花壇であれば、誰でも簡単に作成することができます。

実際に、弊社(MKプランニング)のお客様の中には、DIYにてガーデニングスペースを設けている方はたくさんいます。これにより、工事費用を削減しているのです。

そこで、今回は「誰でも簡単にできるレンガ製花壇」の作り方を紹介します。

1.花壇を作る前にすべき5つのこと

まず、花壇を作る前に準備をしておく必要があります。段取り八部という言葉があるように、事前に用意をしておくことは大切です。

事前に準備しておくことは5つあり、それぞれの項目を一つずつ解説していきます。

 

1-1.花壇を設けることができる場所の選定

門前の小さな花壇

花壇を作りたいと考えたとき、場所の選定から行います。

お金を掛ければどこにでも花壇を作成することは可能ですが、今回はDIYにて製作することを考えているため、条件の良い箇所に作成することを第一に考えるようにしましょう。

花壇を作る場所の選定方法

上記の図を参考にして、その場所が花壇を設置するのに適しているか判断します。

「条件の良い」側の補足の説明をすると、地面が平らであればレンガを設置する際、とても楽です。

一方斜めの場合、計測する際に技術が必要になります。

また、地面がコンクリートやアスファルトの場合、掘ることができない上に、花壇を作成しても大雨時に水槽のように水が溜まってしまう可能性があります

他にも、地面の土が畑土のように柔らかいものだと、花壇のレンガが重みで下がってしまう恐れがあるため、プロの技術が必要になるのでDIYには不向きです

さらには、施工場所が狭く作業しずらい場所だと何をやっても上手くいきません。そのため、初めのうちは施工しやすい場所でチャレンジしましょう。

1-2.「何を植えたいか?」を考える

女性 悩み

花壇を作ったとしても、何を植えるのかを決めておかなければ無駄になってしまう可能性があります。また、植え付ける草花をあらかじめ考えておくことで、花壇の作り直しが不要になります。

育てたいと考えている植物が分かっていなければ、せっかく作った花壇に「植物が植えられない」というリスクを回避することができます。

ただ、「特定の植物をどのように絞ったらよいか分からない」という方は、下記の例を参考にしてみてください。

1-2-1.花を植える場合

構造物に囲まれた無機質なお庭であっても、お花を植えることで華やかな印象になります。また、動きのないお庭に植物が加わることで、活力を感じさせてくれます。

お花を植える際は、土を15cm程度確保できれば良いです。根がそこまで伸びないからです。そのため、10cm~15cm程度の高さ又は深さの花壇を作成することを計画します。

このとき、花壇の大きさも比較的小さくても構いません。

1-2-2.木を植える場合

お花と同じように、庭に樹木を植えることにより、緑豊かなお庭に変わります。また、大きな立ち木を植えると目隠しや防風といった機能も発揮します。

ただ、木の種類によって様々ですが、根を深く広く張る植栽の場合、花壇が崩壊してしまう恐れがあります。そのため、根を張る部分はコンクリートのように強度のあるもので作成しなくてはいけません。

または、土を深く掘って木を植え込み、木の周りだけに囲いをする方法もあります。

いずれにしても、大きな木を植えるには素人の方では難しいです。

1-2-3.その他

果物の木を植える際は、日光の浴びやすい場所選びも必要になってきます。

また、育てるのが難しい植物を植える場合、あらかじめ調べて土の種類や場所などを選定する必要があります。土質が合わない場合、育たずに枯れてしまう可能性があるからです。

そのため、植えたい植物に合わせて土質を合わせておくようにしましょう。

そもそも、何を植えるか決まっていない場合、植栽用の土を多めに入れておきましょう。そうすることで、ある程度の植物を育てることができます。

花壇の位置や形を好きに作り、それに合わせて木や花をチョイスするのも楽しみ方の一つです。

1-3.花壇にする材料を決める

花壇の形状を考えた時、丸や四角など、様々な形や色が考えられます。それに伴い、使用する材料が変わってきます。

また、花壇の材料によって、施工方法や予算は変動します。

そこで、DIYにて行う花壇では、主にブロックとレンガを使用しますが、どのような違いがあるのか説明していきます。

1-3-1.ブロックを使用する

赤色 花壇ブロック

レンガに比べてブロックの方が大きいため、高さのある花壇や広い花壇を作成するのに適しています。

ただ、重さもありモルタル(砂とセメント、水を適量混ぜ合わせた物)を多く使うため、力のない女性には重労働となるため作業が困難です。

一般的に、コンクリートブロックは、敷地の土留め(どどめ:土をせき止めるための壁)と兼用で花壇にします。しかしながら、これはプロが行うパターンです。施工時には、鉄筋(てっきん:モルタルの強度を補助するための鉄の棒)の挿入やベースコンクリートの有無、さらには深い掘削(くっさく:掘り下げること)が必要になる可能性があるため、知識や経験がある方でないと作業ができないからです。

 

その反面、セメントを使用して固定するため、強度が増し頑丈な花壇を製作することができます。

なお、花壇ブロックと呼ばれる花壇専用のブロックがあるため、DIYではそれを使用すると良いです。多段積みには不適であるものの、1段積み(高さ15㎝くらいの花壇)の施工をお考えであればお勧めです。

1-3-2.レンガを使用する

レンガ

 

 

レンガは、重量が軽く扱いやすいのが利点です。

平らな箇所に作成するレンガの花壇であれば、女性でも手軽に行うことができます。

また、見栄えもとても良く、お庭を簡単にイメージチェンジすることができます。

レンガは平面上で砂利と芝生の境目にしたり、コンクリートと砂利の境目にしたりします。平らな面で土の種類を区切るためのアイテムとして使用できるため、簡易的な花壇作成には重宝します。

さらには、1段積のレンガ施工の場合、モルタルの使用量がブロック積みに比べて少ないため作業が楽です。

ただ、長さや高さのある施工は素人では難しいです。多段積みや長さがある作業の場合、技術が必要であったり専門道具が必要になるからです。

1-3-3.その他

枕木で囲った花壇 夜

その他には、枕木(まくらぎ:大きな木の柱)を置くだけの花壇作成もありますし、石を並べるだけの花壇もあります。

様々な種類の花壇があるため、施工個所や庭の雰囲気などにあわせて良く考えるようにしましょう。

また、専門業者に相談するのも一つの手です。きっとあなたのお庭に良く合ったプランを考えてくれるでしょう。

1-4.花壇を設置する位置と高さを決める

材料や植える物が決まった後、実際に「どこに」「どの高さで」「どれくらいの大きさで」作りたいのかを考えましょう。

その際に、メモ書きしておくと後で便利です。

たとえば、「玄関前のポストの周りにポストの支柱をセンターにして、半径50cmの花壇を1段積のレンガで作る」と計画を立てます。

そして、実際にポストの周りにスプレーなどで線を描き、あなたのイメージを目で確かめます。

あなたの思い通りの高さや位置が決定した後、その寸法をメモ書きしてこの作業工程は終了です。

1-5.資材を購入する

ここまでの段階では、お金がかからない工程であるため、後戻りができます。そのため、今一度あなたの計画を確認しておきましょう。

資材購入は、ホームセンターやインターネットにて購入できます。

初めての方は、質感や大きさ、さらには重さなども確認できるよう実際に目で見てから買いましょう。

今回のレンガ積みの場合、以下の資材が必要になります。(前述のポスト周りに半径50cmでレンガを積む場合)

・ レンガ 15本※

・ 砂20kg入り 3袋

・ セメント25kg入り 1袋

・ 練り容器(別名「プラ舟」と呼ばれ千円程度)☆

・ スコップ☆

・ シャベル☆

・ 目地コテ(レンガとレンガの間のモルタルを均すための細いコテ)

・ バケツ☆

・ 砂利20kg入り(地盤状況により)☆

※ レンガは20㎝の物を使用しています。半径50cmのため円周は314cm、レンガとレンガの間に設ける目地を1~1.5cmとした際の必要量です。

☆←このマークの物は、代用品でも構いません。

2.花壇を作る手順

ビオラ

いよいよ花壇の作成となります。

当日は、晴天時を選びましょう。また、セメントを使用する際は、粉じん(ほこり)が舞い上がるため、近くに洗濯物などの汚れると困る物が無いようにしましょう。

2-1.位置と高さの目安の設置

レンガを仮に並べる

まず、買って来たレンガを仮に並べていきます。

これにより、高さと位置のイメージが確実に行えます。また、レンガを切る作業も省けるので、素人の方には必ず行っていただきたい作業工程です。

並べ終わった際、おおよそのレンガの位置と高さを近くの物にマーキングします。

印をつける場所が無い場合、近くに落ちている木の枝や鉄の棒などを探して地面に挿します。そして、これにマーキングしましょう。

このとき、次工程の土の削り取りの作業の邪魔にならない位置にマーキングしておきましょう。

2-2.土の削り取り・突き固め

固い地面をバールで掘る

次に、マーキングに沿って、土の削り取りをします。

ただ、場所によって地面の硬さが異なるため、作業工程が若干異なります。そのため、後述を参考にして地面の硬さを知っておいてください。

人が歩いても靴の跡がつかないような固い地面の場合を「優良地盤」と仮定して、歩いた時に靴が少し埋まってしまうような地面を「軟らかい地盤」と仮定します。

2-2-1.優良地面の場合

地面を8cm程度掘り下げ、土の表面の砂利を棒や板などで叩くことで下地が完成します。土の表面が、デコボコになってしまうような土の場合、お庭の周りの砂利を少量敷くか袋入りの砂利を購入して、それを使用しましょう。

優良地面の場合は、無理に地面を深く掘る必要はありません。深く掘り下げてしまうと、固い地盤をほぐしてしまうことになるからです。

また、DIYであるため、必要最低限の施工で行った方が、作業も楽に済み結果的にきれいな施工ができます。

2-2-2.軟らかい地面の場合

まずは、土を15cmほど掘り下げ、10cm程度砂利を敷き詰めます。

その後、砕石(砂利)に水を十分含ませて砂利を棒や板などでたたきます。歩いても砂利が沈まないようになれば完成です。

補足ですが、軟らかい地面にも関わらず砂利を敷かずにレンガを並べてしまうと、レンガの上を人が乗ってしまった時に、すぐに崩壊してしまう恐れがあります。DIYといえど、すぐに壊れてしまうような物を作ってしまっては面白みに欠けますし、安全面に不安があってはいけません。最低限の強度は確保しましょう。

2-3.モルタルを練る

レンガ花壇作成 モルタル攪拌2

弊社のホームページで「DIY工事で使用するコンクリート(モルタル)の作り方・活用法」のページで紹介していますので、ここでは簡単に説明します。

まず、練り容器に砂とセメントを入れてスコップ等で良く攪拌します。

次に、水を少しずつ入れて粘土ぐらいの硬さにします。このとき、水を入れすぎてしまうとレンガの設置の際に下がってしまって、高さをうまく合わせることができなくなってしまうので注意してください。

2-4.レンガの設置

レンガを水に浸す

レンガの設置前に、どのような容器でも構わないのでレンガを水に浸しておきます。モルタルの水分が急激にレンガに吸われてしまうと、仕上がりや作業に影響がでてしまうためです。

まずは、シャベルなどでモルタルをすくい、設置位置に少し多めにおきます。

そこにレンガを静かにのせ、あらかじめマーキングしておいた高さと位置まで沈めていきます。このとき、モルタルに20~30mm程度食い込むようにします。モルタルへの沈み込みがないと、レンガの接着が悪くなってしまい、固定が不十分になってしまうからです。

レンガの隙間は等間隔にした方が見た目が良いです。

間隔は10~15㎜程度開けます。隙間が小さすぎるとモルタルを隙間に入れずらくなってしまい、隙間を広げすぎると見栄えに影響してしまいます。

2-5.レンガに目地を詰める

レンガの目地をならす

レンガを全て並べ終わり、レンガが固定されたのを確認した後に、目地(めじ:レンガとレンガの間に詰めるモルタルのこと)を施工します。

まず、ゴム手袋をして、モルタルを手で詰めます。

このとき、レンガと同じか多いくらいに詰めておくと均すときに楽です。

モルタルが垂れない程度に硬化したのを確認し、目地コテにて均していきます。この際に、レンガに付着してしまったモルタルを、水を付けた刷毛や歯ブラシなどできれいにしていきます。

最後に、レンガを設置する際にレンガよりはみ出したモルタルをきれいにして完成です。

2-6.土を入れる

レンガが完全に固定されたのを確認してから、土をいれます。レンガやモルタルは、土の汚れを落としにくいので注意してください。

前述の通り、植える物に合った深さで土を入れて、完成です。

このとき、ホームセンターなどで販売されている土を入れることをお勧めします。せっかく作った花壇の土質が悪くては、植物が育たないからです。

3.まとめ

puranta-

お庭に緑を加えると、とても華やかな印象を与えることができます。

敷地のちょっとしたスペースに花壇の設置をお考えのあなたに、ぜひ行っていただきたいです。

今回の記事では、レンガのことしか触れませんでしたが、そこに植える植物によっても多種多様の花壇の見せ方が楽しめます。花を植えたり木を植えたりと、花壇を作ることで建物の外観が大きく変わります。

あなた自身の手で、「自宅のコーディネート」にチャレンジしてみましょう。

また、難しい地形であったり高さのある花壇を作りたかったりする場合、エクステリア業者(外構専門業者)に相談しましょう。

もちろん弊社では、花壇のみの依頼であっても喜んでご相談にのります。

難しい作業だけ施工していただき、残りは自分たちでやりたい」というハーフDIYスタイルでも問題ありません。まずは一度、お問い合わせをお待ちしております。

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